病院のトイレをより快適に!衛生的に管理するための改善方法をご紹介

2023.05.29(2024.10.15更新)

病院・病室のイメージ
不特定多数の方が来院され細菌などが多くなりがちな病院では、衛生面への配慮が欠かせません。特に病院内のトイレについては、清潔かつ安全な空間であることが大切です。
そこで今回は、病院のトイレを清潔に保つポイントや改善策などを紹介します。
病院以外に家庭内でも応用できますので、ぜひ参考にしてみてください。

病院のトイレを清潔に保つためのポイント

病院のトイレイメージ

◆病院のトイレは『拡散防止区域』と定められている

拡散防止区域とは細菌などとの接触リスクがあるとされる場所です。特にトイレはその代表とされる区域で、トイレ内にて発生する湿気・臭気、不快な粉塵などが、室外(病院内の一般病棟や共用廊下など)に漏出しないようにすることが求められます。
そのため、強制排気設備などを設けてトイレ内に滞留している不快な空気が室外に漏れないよう陰圧する必要があります。

◆病院環境における清潔の基準とは?

病院は、細菌の増加などを防ぐためにも快適で清潔な環境が求められます。トイレをはじめ院内を清潔に保つことで、患者や医療従事者の方々に安全で過ごしやすい環境を提供することにも繋がります。
病院環境における清潔基準とは、主に以下が挙げられます。

・目に見える汚れ(ホコリやゴミ)がないこと。
・異臭がしないこと。
・床面に血液や体液及び薬液、食べ物、油などの異物がこびりついていないこと。

病院のトイレを衛生的に保つことで期待できる効果

◆細菌対策に繋がる

トイレを流す際には水しぶきが発生するため、水しぶきとともに排泄物の中に存在していた細菌類も飛散する可能性があります。飛散した菌は多くの場合便器や床に落下しますが、乾燥するとホコリとともに再度空気中に舞い上がることも。それらの浮遊している菌を呼吸によって吸いこんだり、便器や床・壁・手すりなどに付着した菌に触れたりすることもリスクとなりえます。
もちろん肌が直接触れることになる便座も特に気をつけたい箇所です。

上述のように病院のトイレは細菌と接触するおそれがあり、院内でも衛生的であることが求められる場所のひとつ。あとでご紹介する手順や方法なども用いて適切に清掃を行うことがさまざまなリスクを減らす一助となります。
また、最近では用を足す前の便座の除菌習慣も定着しているため、トイレに除菌液などを設置し、利用者に活用してもらうよう環境づくりをしていくことも有効な対策と言えるでしょう。

◆不快感を与える悪臭を抑制できる

トイレ内のニオイを発生させる原因の多くは細菌と考えられています。便器や床・壁などに滞留する尿成分と付着した細菌は、放置すると増殖し悪臭を放つだけでなく、いずれ「尿石」にも変化して排水部分に付着します。尿石は、尿内に溶解していたカルシウムイオンが結晶化したもので、一度付着すると除去するのは容易ではありません。

昨今の男性用小便器には詰まりを未然に防止するため定期的な自動流水機能が付随していますが、実は自動流水だけでは詰まりが発生する可能性もあります。そうならないためにも定期的に目皿を取り外し排水部分の清掃も行うとよいでしょう。
また、洗浄・除菌効果のある便器洗浄機を使用すれば、清掃の手間を減らしながら衛生的にトイレ環境を維持できます。

病院のトイレを清潔に保つ清掃手順や方法とは?

トイレ清掃の道具イメージ

◆ゾーニングの徹底

次にトイレを清潔に保つ具体的な清掃方法をお伝えします。
まず、清掃する前にゾーニングを意識することが肝心です。清掃におけるゾーニングとは、清掃する箇所によって使用する清掃用具を使い分けること。例えば、トイレの床面清掃で使用したモップをそのまま共用部分の廊下床面でも使用してしまうと、細菌の経路を拡散していることにも繋がりかねません。
そのため、トイレはトイレ専用、共用廊下は共用廊下専用などと分ける必要があります。

◆使い捨て手袋・ガウンの着用

トイレ清掃を行う際は、可能であればトイレ入室前に使い捨て手袋やガウンを着用するのが理想的です。目には見えない細菌の汚染経路を遮断する観点から、ゴム手袋やトイレ清掃専用エプロンなどを使用するのはなく、その都度使い捨てにすることが望ましいといえます。

◆拭き上げ清掃用のタオル・雑巾は使いまわししない

前述したゾーニングの観点から、細菌の経路を遮断するため1度使用したタオルや雑巾を別の場所では使用しないようにしましょう。
また同じ室内でも、タオルや雑巾の色を変えて場所によって使い分けすると、さらに清掃の効果を高められます。用途別に、男性用の小便器/人の肌が触れる便座・衛生陶器/洗面台やドアノブ・スイッチ類などに分類するとよいでしょう。

◆清掃用具は除菌する

使用済みのタオルや雑巾は、洗濯の際に洗濯洗剤と合わせて除菌効果のある塩素系漂白剤(※)も入れることをおすすめします。塩素系漂白剤を入れるのは、洗濯槽に残留している可能性がある細菌を除去する目的も兼ねています。
また、多くの細菌は高温に弱いため、乾燥の際は自然乾燥よりも衣類乾燥機の使用が効果的です。
トイレ清掃で使用したモップなども、同じく除菌洗浄することを心掛けてください。
※トイレ清掃時に使用していた洗剤、洗濯用洗剤、塩素系漂白剤それぞれの容器等に記載の
注意事項をお読みいただく等して、それぞれを混ぜてもよいこと・続けて使用してもよいことを
予め必ずお確かめの上、換気しながら実施してください。

まとめ

今回は病院のトイレをより快適、かつ衛生的に管理するための改善方法を取り上げました。
常に清潔に保つことで、細菌対策やニオイや尿石の抑制にも繋がります。
ご紹介したお話も参考にしていただき、病院のトイレ環境の改善に取り組んでみましょう。
参考文献:公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会「病院清掃の基本と実務」

その他のコラム

レンタル商品を
30日間
無料でお試しいただけます

実際にお使いいただいて効果を実感いただくために、日本カルミックでは全てのレンタル商品を30日間無料でお試しいただけます。もちろん、お届け、設置工事から回収まで全て無料です。まずはお気軽にご相談ください。

また、新規のお客様に対し、施設ごとの環境調査を無料で実施しています。トイレ・室内における適切な対策方法が分からない、細菌有無を調査したい方におすすめです。

無料環境調査について詳しく見る

お問い合わせ・お見積り相談

お電話でのお問い合わせ

(受付9:00〜17:30)

月-金 0120-921-291 0120-921-291

修理のご相談 (受付9:00〜17:30)

(受付9:00〜17:30)

月-金0120-921-2910120-921-291

土日祝0120-151-2290120-151-229